受動喫煙防止条例施行で、どうなる?!加熱式たばこ!

受動喫煙防止対策について

国内の紙巻きたばこ市場が減少を続ける一方、加熱式たばこ市場は急速に拡大しています。紙巻きも含めたたばこ全体の市場に占める加熱式の割合は、平成32年には30%を超えるとの試算もあります。

東京五輪を控え、東京都では受動喫煙防止条例の全面施行が2020年4月に迫ってきており、企業や店舗も受動喫煙対策に乗り出してきています。
そこで、対応や規制の内容が若干わかりにくい加熱式たばこについて深堀していきます。

Q1:そもそも加熱式たばこって何?
Ploom TECH(プルーム・テック)
IQOS(アイコス)
glo(グロー)
日本では上記3製品が広く普及している。

Ploom TECH
電子たばこのように、リキッドを熱して発生した水蒸気を「たばこ葉」の入ったカプセルを通して吸う仕様
◆iQOS
◆glo
たばこ葉を直接高温で熱し、発生する水蒸気を吸い込む仕様

Q2:加熱式たばこ、健康に害はあるのか?

加熱式たばこにおける健康への影響・害は、現時点でわかっているのは以下の通りです。

○ 加熱式たばこ喫煙時の室内におけるニコチン濃度は、紙巻たばこに比べれば低い

○ 加熱式たばこの主流煙には、紙巻たばこと同程度のニコチンを含む製品もある

○ 加熱式たばこの主流煙に含まれる主要な発がん性物質*の含有量は、紙巻たばこに比べれば少ない *現時点で測定できていない化学物質もある

出典元:健康増進法の一部を改正する法律案参考資料

加熱式たばこのパンフレットには、有害性物質が少ないと書かれていますが、健康被害が少ないとは書かれていません。「有害性物質が少ない」ことと「病気になるリスクが低い(健康被害が少ない)」ことは違うことなのです。紙巻タバコに比べて新型タバコでは有害性物質が少ないことは、病気になるリスクが紙巻タバコに比べて低いことを意味するわけではありません
WHOの見解では、受動喫煙については科学的根拠が不十分で、更なる研究が必要である、としています。

Q4:加熱式たばこの規制はどうなるのか?

基本的には、紙巻きたばこと同じく原則屋内禁煙です。
人が多数出入りする屋内で喫煙する場合は、喫煙室内でないと吸えません
紙巻きたばこと大きく違う点は、現時点では、喫煙所内であれば、加熱式たばこを喫煙しながらの飲食、遊技が認められているという点です。
禁煙のエリアやフロアで、分煙をせずに加熱式たばこの喫煙をすることは禁止となりますので、ご注意ください!!
また、加熱式たばこが吸えるエリアにおいては、未成年者の客はもちろん、従業員の立ち入りは禁止で、これは紙巻きたばこと同様です。

Q5:飲食店や遊技施設で、『店内・施設内全て加熱式たばこ喫煙可能』として営業することはできる?

正解はNOです。
加熱式たばこ専用喫煙室は、あくまでも店内や施設内の一部に設置が可能で、施設や店全体を加熱式たばこが吸える空間にする、ということはできません。


現在の加熱式たばこの位置づけは、受動喫煙のリスクの化学的根拠が不十分という点で、今は紙巻きたばこより若干対応が緩くなっていますが、今後紙巻きたばこと同じような規制の対象になることも十分考えられます。今は、加熱式たばこなら席での飲食可能、というお店も見かけますが、2020年4月以降はほとんどのお店でそういった対応はできなくなります。(東京都では、従業員を使用していない店以外は規制の対象)

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